初めて小瀧くんに恋をした日に読む話



一目ぼれ
(ひとめぼれ、一目惚れ)とは、その名の通り、一目見ただけで惚れる、つまりしてしまうことを指し、一般的には一目見た瞬間に特定の相手に対して、夢中になる体験、もしくはその心的な機能のことを指す。


ジャニヲタの方なら、多くの人が自担を見て経験したことであろう、一目惚れ。

実際、私も小瀧くんに一目惚れをし、六年半程小瀧担を名乗らせて頂いてる。

WESTが結成5周年を迎えたということで、私が小瀧くんを好きになったきっかけを記したいと思う。



忘れもしない、小瀧くんを初めて知った日。



高校二年生だった私はアルバイトを終え、母親の迎えを本屋で待っていた。沢山のアイドル雑誌が並ぶ中、私はバカレアのメンバー(今のSixtones)が表紙のWink upを手に取った。バカレアのドラマを見ており、ジャニーズJr.が気になっていた。しかしその当時は担当もいなく、「皆かっこいいな」と、思ってテレビで見ている位だった。

パラパラとページを捲ると息を呑んだ。

端正な顔立ちだが、まだどこかあどけなさが残る、背の高い少年がスーツを着ていた。くっきりとした二重に、こちらに何か訴えかけるような眼差し。


私は雷が落ちたような衝撃を受けた。

かっこいい。この子は誰。好き。

一瞬で脳内に駆け巡った。


すぐさまレジに雑誌を持っていき、興奮やら感動やら色々な感情が、胸の中で埋まっているのが分かった。


「小瀧 望 …」   その名前を呪文の様に呟いていた。



それからの日々は「小瀧望」でいっぱいだった。ジュニア情報局に入り、雑誌を買い漁り、画像や動画を見ては「かっこいい」と連呼し、昔の映像等を見ては、「もっと早く出会いたかった」と西野カナさながら叫んでいた。


一方的に小瀧くんをお茶の間で見ていた私に転機が訪れる。なんと中山優馬くんの握手会に、小瀧くん始め関西ジュニアが来るという情報が入ったのだ。
関東の、ど が付くほど田舎に住んでいる私。東京へは片手で数える位しか赴く事が無かった。
都会は怖い、というステレオタイプな考えの持ち主であった田舎者の私だが、圧倒的に「好き」の気持ちが勝ち、会いに行くことを決意した。


初めての握手会。初めての小瀧くん。
ドキドキ、ワクワク、そして少しの不安を抱えながら、私は会場である汐留まで向かった。

CDを買い、握手券をもらった。後は会うだけだ。

CD購入後、どこで時間を潰していたのか全く覚えていない。(多分会場付近を彷徨いていただけだろうが)その位、小瀧君に会うことが神聖で、尊い時間だと感じていた。


開場時間になり、ベルサール汐留へ入る。
鼓動は今までにない速さで心臓を打ち、少し胸が苦しくなった。


歓声とともに、彼は颯爽と現れた。

会いたかった、ずっと。

憧れの人が目の前にいる。笑っている、話している。
「生きていたんだ」と、小瀧くんをまるで架空の生き物の様に感じながら、その光景を目に焼き付けていた。

始まりの合図ともに、握手会が始まる。


後半の方に並んでいた私。メンバーの姿が少しずつ近づいて見えて来た。神々し過ぎて、立っているのが精一杯だった。そしてとうとう、私の番になった。


目の前に、いる。小瀧くんが。


雑誌や画面を通して見るより何十倍、いや何千倍、むしろ比較できないほど彼はかっこよかった。
今まで生きていて本当に良かった。彼と出会うため生まれてきたんだ。かなり痴がましいが、ラブソングに出て来る歌詞のような、そんなことを思った。

小瀧くんに会えたらなんて話そうか、沢山考えてきたのに、本人を目の前にしたら、胸が一杯で言葉が出てこなかった。

「大好きです。ずっと、応援しています。」

小瀧くんの眩しさを前に、そんなありきたりの言葉しか出てこなかった。






小瀧くんは少し微笑んで

「ありがとう。ありがとう。」

と私の右手を両手で包むように握手をしてくれた。



嬉しさとともに溢れそうな涙を堪えた。
小瀧くんの前では、笑顔で会いたかったのに。
一瞬でも小瀧くんに、私という存在を知ってもらえたことが嬉しくて。



『何があっても、小瀧くんを応援し続けよう』

そう思った。







ーそれから6年半、
彼はジャニーズWESTの一員として、私達ファンに笑顔と元気をくれるアイドルになった。

小瀧くんは少年から青年になり、若干の寂しさを感じる私も、社会人になった。

私は、小瀧くんを好きになった頃からの夢であった、学校の先生になった。


実習や勉強が辛くても、小瀧くんを見て励まされ、乗り切ることができた。
小瀧くん、いつも笑顔と元気をありがとう。


小瀧くん、これからも沢山の人を元気にするアイドルでいて下さい。



ジャニーズWEST、結成5周年 おめでとう。